ディグニティの方舟、ヘラルボニー
うめはんさんこと阪急うめだ本店さまのディレクションは愉しいし、攻めてる。
ふらりと9階に立ち寄れば、解剖台の上の雨傘とミシンのような、ケミストリーな出遭いがある。
今回は、長坂真護展に注目していた。
しかし「そのメインビジュアル」の、磁力は凄まじいものだった。
引用元 ※会期終了
1階コンコースの、クリスマスシーズンは絵本仕立てになることでも有名な、グランドショーウィンドウ。ハーモニーを冠した、リゾートを彷彿とさせるビビッドなトーンが、その巨大さを活かして展開されていた。
予備知識のない状態で見かけた時、これについては正直「うんうん、きれいね」くらいの印象だった。
私はフライヤーなどに使用されていた、モノトーン基調のビジュアル。中空をやや虚な視線で見上げる、中性的な人物のその眼差しのほうが気にかかった。
このショットをメインイメージに選択した経営者に、逢いたくなった。
ヘラルボニー。
オランダ語圏の、単語を想わせる響き。
創業者の兄上が大切にしてきた、言葉だという。
これは家業なのだ、そう感じた。
いちばん気になっていた作家さんの、いちごショートケーキ
スポンジの断面にきちんとシロップうってあるやつ
私の大好きな、にしむら珈琲さんのいちごのフレジェみたいな正四角形のフォルム
イチゴ色の木靴を履いた2人が、膝付き合わせて寄り添ってるみたい
長坂真護さんの挑戦との共通点かつ私が尊いと感じたのは、慈善事業、チャリティー、寄付ではなくて、営利活動である点。そしてその、射程の長さだ。
Mackintosh×ヘラルボニー×細尾×HIROKO HAYASHI×hedgren
大大阪の薫り高き船場エリアの秋のおまつり「船場博覧会」関連行事でもある、11月15日から開催予定のThe Colours!展が今から愉しみだ。
引用元
https://semba-navi.com/wp-content/uploads/2022/09/sembaexpo2022guidebook.pdf
◆11/4追記◆ プレスリリース
私のレセプタをhackし、ヘラルボニーさんの売り場まで接続したのが池田エライザさん(と、アートワークご担当各位)だというのは、あとで知った。
池田さんといえば今夏、テレビ大阪開局40周年記念「名建築で昼食を-大阪編」の中で、船場エリアを回遊された。
ディグニティの方舟。
もし、ヘラルボニーの辞書を編むとしたなら、そんな「予測変換候補」を出したい。
そう思った。
いわゆる男性のOS、基本装備といっても過言では無い「プライド」。これが、これに伴うマウントが。企業方針や社会、ひいては歴史を作ってきた、という側面がある。
そう認識している。
プライドは大切だ。同時に、楕円に中心が二つあるように、ディグニティも大切だ。ディグニティには、品位に軸がある。それは内面からこんこんと湧くもので、決して他者の評価によって損なわれない、絶対的なもの。
船といえば大阪は水路を巡って初めて、その顔立ちを顕にする。これから御堂筋も、イルミネーションで彩られる季節に移り変わるわけだが水路もね、脈々してる。
美意識でサバイブできるか。
私の命題のひとつです。
ヘラルボニー公式ウェブサイト
船場博覧会
大阪 光の饗宴
#金沢21世紀美術館 #黒澤浩美 #キュレーター
#船場エクセルビル
#光のアートフェスティバル #イルミネーション
#光のルネサンス