自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

与祝の色彩、片山みやび展

瀬戸内国際芸術祭2022にもご出展中の、片山みやびさんの個展に伺ってきた。

あらかじめ与えられた、あらゆる、湧き上がる祝祭を見い出せる場だった。

 

f:id:amechical:20221027090120j:image

ピスタチオのムースにフルーツゼリーがあしらわれたかのような、fruitfulなカード

 

彩り豊かな、朝露のように瑞々しいガラスパーツを、まるで絵の具のように自在に重ね、散りばめておられた。

f:id:amechical:20221027090205j:image

たとえば京友禅の絵付け前の、色見本のように品が佳くて、なよびかな色彩たち。

f:id:amechical:20221027090234j:image

グミの大袋を見て心躍らせたときの、おさなごころの世界線も立ち昇る。

f:id:amechical:20221027090326j:image

あるいは、ラドロズリーの店先の、ニュアンスあるアクセサリーパーツのような顔だちにも見える。

 

生クリームをたっぷり、スパチュラで塗ったようなベースに、アイスバブルのように重なり合ったガラスたちがあそぶ。

f:id:amechical:20221027090248j:image

お誕生日ケーキみたいなラブリーさ

 

f:id:amechical:20221027090253j:image
影までかわいらしい

朝陽、お昼間、夕暮れのひかりの下でも眺めたくなった

 

f:id:amechical:20221027090214j:image
シェーンブルンのテレジアイエローを想わせる、黄色のトーンが通奏低音に感じられた。美しくて印象的

f:id:amechical:20221027090401j:image
f:id:amechical:20221027090358j:image

(こういうとろふわオムレツ、ありますよね。)

 

f:id:amechical:20221027090435j:image
f:id:amechical:20221027090432j:image

レモンジュレみたい

花のかんばせのようでいて、宇宙的でもある

 

たとえばシャンパンの泡。シャボン玉の連なり、雨粒の描く水紋、雨上がりの木々に残る雫の光。そうしたあらゆる運動体を、標本にしたててしまったかのような。

 

ガラスはアモルファス、液体であり個体だという。さまざまな時の流れを同時に留め、光を透過させる物質を介してみやびさんが綾なす美を、ガラス体という眼球を通して感得する贅沢なひととき。

 

日常の愛でかたって、こういうことだ。


10/29まで、大阪駅前ビルのギャラリーで開催中とのこと。

片山さんに出遭わせてくれた、Iちゃんに改めて感謝だな。

 

『うちに帰ろう』

2022年10月22日(土)〜2022年10月29日(土)

11:00〜19:00(最終日17:00まで)

会期中無休

ギャラリーら・む〜

大阪市北区梅田1-11-4 大阪駅前第4ビル 1F-24

06-6344-7603

 


アイスバブル


 


片山みやび さん

公式ウェブサイト

公式Instagram 

 


11/6まで、瀬戸内国際芸術祭2022(小豆島アートプロジェクト)でもご出展中
(秋)9月29日〜11月6日
ジョルジュギャラリー&コヒラカフェ
香川県小豆郡小豆島町馬木36-2(馬木バス停降車すぐ)
高松市美術館ミュージアムショップでも、アクセサリー作品などを会期中扱いあり
「瀬戸内国際芸術祭2022が4月14日から開催されます。壁画と作品展示によって構成されたコヒラカフェ(ヘルシーなドリンクと料理)。 」

 

12月には、銀座「創英ギャラリー」でご開催予定とのこと。

個展 『うちに帰ろう』

12月12日(月)〜17日(土)
10:30~18:30(土曜日は17:00まで)
東京都中央区銀座7−2−6 銀座アステルビル1F
03-6274-6698

 

グミ

ラドロズリー