自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

喫茶店で息継ぎ/意気継ぎ

オーセンティックな喫茶店が好きだ。

私にとって日常の息継ぎの空間であり、何度もリフレッシュさせてもらってきた。

 

喫茶館「英國屋」創業者、松本孝さまのお別れの会の様子が、各社から報じられた。

 

この日、私は外回り続きで、休憩は「ちゅるるん系」、おっきなプリンのあるところにしようと心に決めていた。

歩くのは好きだけど、この暑さは油断がならない。ひと駅程度の距離でも、電車を使おう。そう思っていたのに、なぜか歩いた。ひと駅ほどの距離を。たどり着いた大丸心斎橋店で、ヴォーリズを選んだ。

入店前に「シフォンケーキはまだ、おいてはりますか?」と確認はおこたりなく。なにせ完売しがちなのだ。大好きなマリーゴールドの香りのオリジナルブレンドティーではなく、アメリカンコーヒーを選択。

 

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学生時代、初めてシフォンケーキの存在を知った。それが松本社長がお贈りくださった英國屋さんの定番にして不動の人気メニュー、シフォンケーキだった。

私はクリームが苦手なので、たっぷり贅沢に塗られたクリームに少し臆した。けれど、口に運んでみて、そのなんともいえない軽やかさに驚いたことを、よく覚えている。

 

英國屋さんの、ホテルロビーのような落ち着いた品のよい家具調度。ウェッジウッドワイルドストロベリーなど、美しい食器。

 

それまでは煙草の煙が充満した、会社員などの男性陣の小休止の場といったイメージが強かった喫茶店。それを、おしゃれな女性たちがゆったりとお茶と会話を愉しむ、最先端の情報が集まる品の良い「サロン(茶論)」へと文化変容してくださったのが、英國屋さんだと聞き及んでいる。

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学生時代に手渡しいただいた、ご招待券。ありがたくて勿体無くて、いまだに手元にあります

 

報道写真に接し、カップを模したお花のオブジェと自分がコーヒーをいただいたカップの柄が同じで鳥肌が立った。

社長(会長)に呼ばれたのだ、と感じた。紅茶を選択していたら、カップワイルドストロベリーのはずだったから。

 

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おかわりは、カップごと取り換えて淹れてくださる

 

文化を創り社会実装する、という偉業を成し遂げられた先達に、敬意と感謝を。

合掌

 

12日追記

お好きだった青磁に、凍らせた濁り酒で献杯

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