自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

あをによし都のセキュリティ

今の時季、コスモスと紫陽花が同時に楽しめるお寺が奈良にある。

コスモス寺こと、般若寺である。

昨年から、紫陽花をガラスボウルに満たした「紫陽花ボウル」に彩られている。

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ますます「雨の巣」だと想える顔立ち

 

「都が奈良に遷って天平7年(735年)、聖武天皇平城京の鬼門を守るため『大般若経』を塔の基壇に収め卒塔婆を建てられたのが寺名の起こりとされる。」

引用元 般若寺公式ウェブサイト

http://www.hannyaji.com/

 

鬼門。

文字通り鬼、邪気、良からぬものが出入りするとされる方角、艮(うしとら)である。

 

花の美しさもさることながら、良からぬものは存在するということ、その入射角を意識するありかたに胸打たれた。

知識としては、鬼門を知ってはいたのに。

 

あまりに囚われすぎ心揺らいでもよろしくないけれども、そういう招かれざるものに対して、心を護るための重層的な防御を施す必要がある。

知らぬ間に、それは心を蝕むのだから。

 

防御とは字面からして、物々しいが。例えば、花を愛でること、お茶を美味しく淹れて楽しむ。そんなささやかなことでもよいのだろう。

気分を切り替えるスイッチとして、機能するならば。

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お手水も美しかった。

 

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銀杏の葉が、赤ちゃんの手のように福々しかった。

 

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かたつむりの殻は、汚れが付きにくい仕様

 

自分が巻き込まれやすいもの、鬼門にあたるものを覚しておけば「来たな!」と対処もしやすい。

 

平城京。都、仏教という、当時の最新の秩序にアクセス可能なスマートシティ。それは、よからぬものを含めた数多の情報量をはらむ演算装置であり、人々の外部記憶装置だ。

塔を建て、経典を収め、護る。かの時代のSECOM、防御のサーバはここにあった。