2022年も半ばを過ぎて。
生まれて初めて、VOGUE を購入した。
https://www.vogue.co.jp/magazine/latest-issue
7月号はSOUND + VISION。
目当ては宇多田ヒカルさんの、ジェーン・スーさんによるインタビュー記事こと、カバーストーリー「音楽と私」だ。
コーチェラも鑑賞していたし、主題歌を手がけられた映画シン・エヴァンゲリオンも観た。
実は一連のエヴァシリーズは全く触れたことがなかった。けれど、プロフェッショナル仕事の流儀 庵野秀明スペシャルに持ってかれた。それが鑑賞の初動であり、大きなスクリーンの音響で初めて聴く宇多田ヒカルの歌声だった。
宇多田ヒカルさんのインスタライブも観た。「(おこさんの食べ残した)残り物がわたしは好きだから」とのひと言と、「ぷかぷか系で(いいじゃん)」。これが印象に残っている。
宇多田ヒカルさん。その登場は鮮烈で、それこそAutomaticにアクセスされた。
同時に、その繊細さにヒリヒリとした。わたしはエゴン・シーレの絵画を観るとリアルに痛みを感じるのだが、それと似た感覚になる。
誌面によれば、スーさんはデビュー当時からの宇多田ヒカルファンだとのこと。大好きなアーティストへのインタビューだなんて、距離感がバグりそうだけれどもそこはプロ。英語の微妙なニュアンスの理解もおありだから、深みを増したと推察。
必読、としか言いようがない。
言葉を尽くす中での、距離感と余白とが倍音を増幅させる。
アイデンティティもグラデーションという主旨の論文をものしたことがあるが、感情もグラデーション。混沌は混沌たるままに。目鼻を付けたら、死んでしまう(「混沌」の故事成語より)。
CONTRIBUTORSページ
クリエイターたちへの敬意が感じられて素敵
他の記事もよかった。
「人形」についての論考などは特に。
ハイブランドとは無縁だし、と手に取ることすらなかった雑誌だけれど、よい出遭いになった。