自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

姿勢!

自分の身体を自在に動かす困難と、尊さを私に教えてくれたのはキャシー・グラントだ。

彼女はピラティス博士の直弟子(第一世代)で、ピラティスメソッドを通して身体を駆動させるマスター。
美容痩身のイメージが強いかもしれないが本来、ピラティスは負傷兵のために考案された。機材なしで無理なく、筋肉を鍛えることを目指したメソッドだ。

 

キャシーは日本では知名度は高くはないが優れたダンサー、振付家でもあった。晩年はNY大学ティッシュ校のダンス科で後進の指導にあたった。彼女のシンプルで厳格なトレーニングは、まるで文法のようだが人柄は物静かで菩薩のように表情が変わらず、慈愛に充ちていた。

 

集中レッスンでは、私一人が思うように身体を動かせずにいた。ある日、hugしながら彼女は私にひとつだけ質問をした。そこからの彼女の指導の軌道修正が白眉。オーダーメイドのような寸分狂わぬ指示のおかげで、レッスン終盤には私の身体は動いていた。

最終日は「Miyuki、ここにおいで」と彼女の目の前、最前列中央に私を呼び寄せて一緒にメソッド「キャシー・グラント」をこなした時には、確実にZONEに入っていた。

 

クラス全員、初日とは格段に動けるようになっていた。キャシーが「ほら、できるじゃない」と微笑んだ。自然に拍手が起こっていた。

Tシャツにサインしてもらった言葉は、"Posture!"

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