自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

LOVE LIFE、ありがとうラビンドラ・ダンクスさん

虫の知らせでお隠れになったことを今、知りました。9年前に大丸心斎橋店にて、ご本人とお話しした時の日記を見つけました。

今改めて、彼のメッセージと作品世界とを受け取りなおせた気分です。ありがとうございます。

https://rabindradanks.com/wp/

R.I.P.

#ラビンドラダンクス

#joyfultime

#acrosstheuniverse

#ありがとう

 

※※※※

大丸心斎橋店にたまたま立ち寄ったら、素敵な出会いがありました。

ビートルズのツアーにも参加したという『ハートのアーティスト』ことラビンドラ・ダンクスさんの絵画展『JOYFUL Time』が開催中でした。

アーティストご本人がポストカードを『これは招待状だよ』と私に手渡して下さいました。

宇宙人など異種異形のものどもも仲良く戯れる大作や『アイ・ラブ・ライフ』、『スパークリング・ハート』など作品タイトルも印象的で、人生を全肯定している寛容そのものを強く感じました。

ブリリアントでカラフルな作品世界について、ひとつひとつウィスパーボイスで丁寧に説明してくださる紳士。

特に印象的だったのは『アイ・ラブ・ライフ』という観覧車やメリーゴーランドを描いた、遊園地が舞台の作品を前にして、
『人生はカーニバル。アップダウンがあるでしょう。だからポイント・オブ・ビュー、自分の視点を持つことが大切なんだよ。僕の場合はね、人生にはハエ取り紙のような場面がある。にちゃにちゃにからめとられることがある。これは、僕の視点だけどね』

自分の主張を決して押し付けず、鑑賞者の知性と感性を信頼して預けるこの距離感と接遇に、彼の聡明さを感じました。

私がプラスマイナスゼロよね、と返すとそうだよ、バランスがとても大切と。

ショービジネス、ましてや世界的なビッグビジネスは光が鮮烈で強烈な分、すぐそばにある闇もおそらく濃かったことと想像しますが、人柄も作品も翳りなど微塵も感じさせない。

作品タイトルに見られるあなたの哲学に心動かされる、と伝えたら『そうだよ、ラブライフだよ』と。

ゆっくりしていってね、質問があったら僕にゆってね』『ほーら、ここにナルシストがいるでしょう』と若かりし頃の自分の写真を示すから『美男子ね』って私がゆったらはにかんだり、『これは超高額なんだよ…〇〇〇万円。僕にはとても手が届かないよー』って茶目っ気たっぷりにおっしゃったり、チャーミングでシャイな方。

惑星のモチーフも好んで描いておられ『よく宇宙のことは考えるんだ』とのこと。
Across the universe ? と返したら、of course!だって(笑)

私は『時は認識、美は意識』だと思っています。
認識したり意識したりする主語、『自分』という自らの分を明確に持てたとき、名付けられた名前すら忘れるほどの空(くう)、重力すら解き放つほどの自由自在になれます。

まさにAcross the universe.

 

https://youtu.be/90M60PzmxEE