NOSIGNERこと太刀川英輔さんの『進化思考』ご出版に関して個人的には、「読んでいない本を推す」という人生初の体験を得ました。
推す根拠として、著者の太刀川さんの数多の作品に感じた強度、5年ほど前のワークショップを受けた経験、太刀川さんの人柄を挙げました。
従いましてこのたびの読了は私にとって、答え合わせのような意味合いもありました。
「創造性とは、「狂人性=変異」と「秀才性=適応」という二つの異なる性質を持ったプ
ロセスが往復し、うねりのように螺旋的に発揮される現象である、という考えだ。 」『進化思考』p.40より引用
下図は5年以上前に私が原案を描いた、インフォグラフィクスです。
未来が現在における変異で、過去が現在における適応であるなら。そんなことを想いました。
分配とトレードオフ。
アイデンティティはスペクトラム。
生産性という呪文に対する、私のここ数年の命題です。
変異と適応もまた、トレードオフではない。スペクトラムであって、それはシンプルに、アクションとリアクション。生命とは動的なのだから。
感想を一言で言うなら、「完成させようとしないこと」。これが創造性の鍵だと改めて。
人体も人類もまた、完成されてはいない集合群体。メタ個体群のふるまいが、変異を生みやすいと見立てています。
とりやまみゆき
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