自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

線香花火幻想

浪花は本日は天神さん、のはずだった。


お祭り騒ぎはしたくない人見知りな私だけれど、お祭り気分は味わいたい。そう思ってきた。

 

こんなご時世なら、なおのこと。


浴衣を着て線香花火を、したい。

それが私の中での、お祭り気分の典型のイメージだ。

 

私の線香花火愛の深さを知る友人は、ある夏 共に旅に出たとき、サプライズで線香花火を買い込んでくれていた。

 

空港の手荷物検査でそれを没収されたときの、あの悲しそうな目。

ものものしく係官に立ちはだかられ、取り調べモードに入られたときは何事かとびっくりしたけれど、『危険物』の正体は色とりどりの線香花火。

常識では花火は火薬。
なので没収は当然で、持ち込みしようとしたほうが非常識なのだけれど、『喜ばせよう』としてくれた気持ちが没収されるわけもなく、私は心弾んでた。
この時点で、もう充分なサプライズを味わえた。

到着した島はコンビニも無いような土地柄だったけれど必死で探してくれて、はまゆうの花咲く海辺で両手に花ならぬ両手に線香花火。笑顔の花も満開。

私たちには風が吹いてた。
目に映る全てが平和で静かで美しかった。

鮮やかなままの、夏の思い出。