自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

二極を持つということ

万年青(おもと)は、名前の通り常緑の縁起物です。葉の組合わせが鍵となる花材で、葉には「霜囲い」「実囲い」「風囲い」という役割があります。文字通り、霜や風から実を護るための葉です。次世代へいのちをつなぐ営みの可視化、この盤石なフォーメーションに初めて触れたときは、ルーツへの感謝の気持ちが湧きあがったものです。
年に一度いけますが、おりがみのように最初は平板なようでいて、葉が組み上がってくるとおりがみの展開のように、一気にグラフィカルな姿がたちのぼる瞬間が醍醐味です。

私が求めている華道(未生流)の流派の本義は「虚実等分」です。生命の空虚=人の手になるものと、自然のままの姿=草木の出生とを等分に配していけあげることで、本質的な美を表すことを目指します。
虚実両極を備えることが哲理ということです。

ちなみに私が学生時代の師匠に授かった、一番の教えは「二極を持ちなさい」。この羅針盤を得て、私は自由になりました。学恩にも感謝。