自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

私たちが主語の公共圏

話題のドキュメンタリ映画「エクス・レブリス-ニューヨーク公共図書館-」を鑑賞しました。

何度も描かれる、円卓でのミーティング。財源のありかた、何よりも自分たちのありかた。職員やボランティアの方々が議論しているシーンがよかった。
センシャルな話題・人種差別・デバイスを持たない(ネットにつながれない)1万人の存在など、思いきって例えるなら見て見ぬふりをされるオメラスについても率直に語られていたから。

最も印象的だった言葉は、来期予算獲得のミーティングのなかでの「去年、私たちには素敵なことが起こったよね。会話が始まったもの」。

先頃、私は「ワークショップ形式の知の共創の場がなぜ大切なのか?」というテーマで登壇の機会を頂いた。
そのときの私なりの答えは「知の水平伝播の場だから」。情報は人間ありき。発信・受信・そしてフィードバックはすべて人間が必要だから。

「世界中から憧れられる図書館」「どうやって?秘密を知りたい」と問い合わせが来るほどのその場所には、秘密も魔法も、カリスマもいなかった。
ごく普通の生活者たちの顔だけがあった。何度も何度も膝を付き合わせて、情報を伝達しあって「私たちがほしい公共」を社会実装する挑戦を続けた顔。
地味なロジ回り9割の日々が飽くなき対話に裏打ちされてある日、収穫加速的にドライブするという事実は意気に感じられた。

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