自分の名前も忘れるほど

あめちかる storyteller 鳥山美由紀( とりやまみゆき Miyuki TORIYAMA ) のブログです。

越境する知

私は社会学専攻です。
大師匠の見田宗介によれば社会学とは、「人間の学」「関係としての人間の学」です(社会学入門 岩波新書)。
また社会学は「越境する知」と呼ばれてきました。私自身、星座を創るように分野を横断する思考が得意です。この度、思いがけず「宇宙の人間学」を人文社会の見地から宇宙飛行士と共同研究された御大と知己を得ました。

薦めていただいた文献をひもとくと「彼は宇宙ステーションを単に科学・技術の研究と実験の場ととらえるのではなく、人類総体の活動の場ととらえることを強く勧めてくださり」との一文が。

彼とは有機ELの父、世界的に著名な化学者の井口洋夫先生のことでした。「国際宇宙ステーション(ISS)の人文社会的利用」という視座を世界に先駆けてご提言されたのは、井口先生だったのです。

実はわたくしは、丸の内オフィスに井口先生がおられた時代、思いがけずご面談の機会を頂いたことがあります。

「僕は亀の子(化学式)のことしか分からないのですよ。鳥山さんが普段、考えておられることを教えてください」とおっしゃり、咄嗟に着物の帯結びについてお話申し上げました。熱心に傾聴くださり夢のような時間でした。

「鳥山さん、あなたのお考えは広くお話になった方がいいです」と仰ってくださったことを思い出し、今また井口先生のように寛容な方とお目文字叶ったことに感無量です。

「宇宙からは国境線は見えなかった」とは、宇宙飛行士の毛利衛さんの言。私も「越境する知」をもって、化学反応を起こしていきたいと改めて。

とりやまみゆき
Miyuki TORIYAMA